物語

HE★VENSの天草シオンだ。


仕事も半ばを越え、今は休憩中だ。

エンジェルとこの場で語らうことを励みにしていたおかげか、
思いのほか撮影は順調に進んでいる。



仕事といえば、直近のHE★VENSにとって大きなものは
やはり「Dreaming of OZ」ではないだろうか。
既に予約をしてくれたり、企画展のチケットを手に入れてくれた
エンジェルもいて、本当にありがたい。

天草が演じるのはグリンダという良き魔法使いだ。
役についての詳しいことは後日機会を設けて
語っていきたいと考えているが、
諸々が気になっているエンジェルもいるだろう。


何か良きものは無いかと探していたところ、
ちょうど昨日事務所にてこれを見せてもらった。

初回限定盤に付属する台本の見本である。
随所に天草たちの書き込みも記されており、
ページを繰るたび皆の役に向き合う真摯な様が
色鮮やかに浮かんでくるようだ。


また、外観も、こうして改めて眺めてみると
思っていたよりも分厚く仕上がっている。
それだけ物語が重厚な長編であるということの証だろう。

残念ながら台本の中身に触れることはまだ叶わぬのだが、
HE★VENSの全員が精一杯それぞれの役を演じている。
心待ちにしていてほしいということだけ
そなたには伝えておきたい。



また、今回はミュージカルドラマであるゆえ、
テーマソングの他に劇中歌も用意されている。
試聴が公開されているが、もう聴いてくれただろうか。

天草が歌うのは、「運命の時」だ。
ミュージカルにおける歌唱は
セリフを口にするのと等しい行為だと思う。
よって、いつもより言葉のひとつひとつを丁寧に伝えられるよう
共に歌う瑛一と相談して、歌い方にも少し工夫を凝らしている。
瑛一は、天草のふとした疑問にも優しく応じてくれた。
その細やかな心遣いには、常より感謝している。


これらの劇中歌はここでしか聴けぬ曲たちだ。
エンジェルのもとへ届くことを願っている。

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幾千のEvidence

HE★VENSの天草シオンだ。


瑛一や瑛二は日付が変わった直後に更新していたが、
天草は朝の時間を選んだ。

今日は我の生まれ出でし日であるとともに、
新しき曲が発売される大事な日でもある。

我は夜遅くまで起きているのが不得手だ。
ゆえに、眠い目をこすりながら書き記すよりも、
多少なりとも落ち着いた状況で
思いの丈を綴る方がよいと思ったのだ。



タイトルは「幾千のEvidence」と言う。
こちらから入手可能なようだ。
まだ聴いていないというエンジェルがいたら、
ぜひ手に入れてみてほしい。
https://nex-tone.link/A00124664




曲の始まりの繊細なピアノの音色が、
とても気に入っている。
天草とエンジェルとの出会いを表した部分だ。

最初は新たな世界に対する小さな不安や戸惑いが
この胸の中にはあった。
けれどそなたの限りなき優しさに触れることで、
それらは夢のように消え失せていく。
代わりに生まれたのは、
引きも切らず溢れるそなたへの愛おしさ。
そんな想いを歌詞にのせた。




この世に愛の形は数多あれど、今の我が選んだのは
そっと包み込むような、さりげなくも強いものだ。
歌詞だけでなく声音でもそれを表現したいと思い、
特に曲が最高潮に盛り上がる場所では
柔い雰囲気を作りつつも愛し抜く決意を込めて歌い上げた。

伝わっているだろうか。



今日はこれより遠方にて撮影をする予定である。
慣れぬこともありやや緊張しているため、
移動の最中は睡眠を取りしっかりと英気を養ってから臨みたい。


エンジェルの一日も、幸多からんことを。

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光輝

HE★VENSの天草シオンだ。


今度天草が出演する番組で、歌留多大会を催すことになった。
題材は百人一首である。

せっかくならばなんとか活躍したいと思い、
リビングにて歌の意味をひとり復習することにした。

百人一首の中には四季を詠ったものがいくつも存在している。
その中でも秋が一番多いようだ。
まさに今の気候に似つかわしいものもある。



ちょうど天草も先日仕事への道すがら、
少し冷たい風に吹かれ葉の上を滑り落ちる雫を目にした。
陽に照らされて煌めくさまは歌の通り、宝石のように映った。

やがて樹々が色づく時期も近づいてくるだろう。
ふとしたことで季節を感じる素晴らしさを、
百人一首が改めて思い起こさせてくれた。


すっかり感じ入って和歌を堪能していたところ、
瑛一とヴァンがやってきた。

何をしているのかと問われたため天草が事情を話すと、
活躍したいのならば実戦が最適だろうと
共に歌留多をすることを申し出てくれた。
本当にありがたいことだ。


持つべきものは良い仲間である。
おかげで練習ははかどり、
かつ思いがけず楽しいひと時を過ごすことができた。




皆といるだけで、天草の世界は更に輝かしいものになっていく。
我がHE★VENSの一員であることに、
心より感謝を捧げたい。

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安寧

HE★VENSの天草シオンだ。

今日は天草の生まれ出でし日である。
それと同時に、遠方での撮影が行われた日でもあった。


帰り着いてからでは宴には遅すぎるからと、
仕事が終わったところで皆がとあるところへ招いてくれた。

天草が密かに行きたいと心寄せていた、
風光明媚な庭園だ。

優しい明かりに照らされて、鮮やかな赤に染まった葉が
ふわりと闇夜に浮き上がる。
鏡のような池の水面に映り込む反転した樹々は
幻の世界への誘いのようにも思えた。

覚えず漏らした吐息も、そっと辺りの空気に
吸い込まれていくようだった。


あまりの見事さについ見入ってしまい礼の言葉が
遅れてしまったのだが、皆は天草の喜んでいるさまが
よくわかったので嬉しいと言ってくれた。

それから、贈り物は景色だけではない、と
もうひとつ品物まで手渡してくれたのだ。

早速その場でおろして使用した。

皆の優しさに包まれ、
ひたすらに幸せを感じることができた。




エンジェルも、数多の素晴らしき言葉を
贈ってくれて、何よりも感謝している。
その真心を想えば、できぬことなどきっと何もない。



天草も、たとえ僅かだとしても
そなたを支えることができるように、
いつでもしっかり前を見つめていきたい。

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奮起

HE★VENSの天草シオンだ。


「HE★VENS LOVE AFFAIR」の発売まで、あと2日となった。
ここのところ、天草も毎日12日が来るのを指折り数えていた。
他の皆もどこか浮き足立っている様子だ。

エンジェルも、楽しみにしてくれているだろうか。

そなたと心が通じ合っていることを、祈りたい。



当日と前日はあいにく仕事が立て込んでいるゆえ、
ヴァンの提案により今夜「前々夜祭」を執り行うこととなった。


今回のドラマの制作中はもとより、
天草は皆の手を借りることが多い。

せめてこんな時こそ役に立たねばと思い、
帰りに買い出しを行う役目を引き受けた。

夕食については綺羅と瑛二に、
食後の甘味についてはナギに教えを乞い、
どこで何を買うかは全て決めてある。
稀少なものの予約もなんとかこなした。
あとは、実際に訪れて予定通り買い求めればよい。


少々遠方の店があり、想定より
時間がかかるかもしれぬということだけが
心配の種だったのだが、先程それも無事解消された。


他に買いたいものがあり目的地が同じであるゆえ
共に車で向かおうと、瑛一と大和が声をかけてくれたのだ。
その申し出は、ありがたく受け取ることにした。



とはいえ、ここで2人の世話になっては元も子もない。
天草が先導して事を進めていくのが肝要だ。


今一度、この後の行程を復習しておきたいと思う。

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