HE★VENSの天草シオンだ。
我の新しきソロ曲……
天草はその名を「眩くは幾星霜」とつけた。
清冽な調べをしっかりとした低音の楽器が
底から支えし晴れやかな楽曲だ。
エンジェルのおかげで我は
独りきりからふたりきりへとなれた。
そなたが共にいてくれること。
その事実がこの心を温めてくれる。
歩調を合わせ肩を並べて歩む道すがらも、
そなたへの愛はますます育まれていく。
この先のどんな未来もふたりでいたいと
強く願うようになるほどに。
そんなエンジェルへの想いを歌いし曲だ。
そなたの心にも届くことを祈っている……。
このミニアルバムは天草の曲が
一番目に収録されている。
これまでは瑛一の曲が最初であった。
瑛一は我らを率いていく存在……。
普段の順序は天草にとっても非常に心強く、
今回も同様になるものだとばかり思っていた。
だが、皆でのミニアルバムの打ち合わせに臨みし際、
ヴァンがそっと耳打ちしてくれたのだ。
今回の天草の曲は「I’m into you! -Sweet&Bitter-」という
名から素直に連想される清涼なものだ。
従って、一曲目にするのはどうかと。
思わず瞠目してしまったのち、
それは荷が重いのではないかと
心に幾許かの不安が立ち込めたものの
我を見つめしヴァンの眼差しは優しさに満ちていた。
それに勇気を得、改めて考えてみたところ
確かにヴァンの言う通りだとも思えた。
ゆえに、意を決して自ら願い出てみたのだ。
天草の曲を最初にしてもらいたい、と。
皆もすぐに賛同してくれ、
ヴァンは我に小さく拍手を送ってくれた。
その後、熟慮の末に残りの曲順も決めていき
今の形に相なったというわけだ。
ヴァンは常に自然体で我を気遣ってくれる……。
その度量の広さは「Stormy Love」にも
よく表れていると思う。
天草は曲の最後、最高潮の盛り上がりを見せる
部分が特に好ましいと思っている。
綴られし真っ直ぐな想いが胸を打つ。
きっとエンジェルも
我と同じように感じるのではないだろうか。
そなたと答え合わせをする日が待ち遠しい。
