HE★VENSの天草シオンだ。
夏、それは恐ろしきもの。
衰えを知らぬ陽の光は
すぐに天草の体力を
奪い去っていく。
さりとて、文明の利器を用いて体を冷やしすぎるのも
喉に良いとは言えぬ。
快適に過ごす方法はないだろうかと、
天草が思案していたある日のことだ。
瑛一が素晴らしきものを買ってきてくれた。
淡き雪を生み出す機械だ。
瑛二の誘いで共に七色の雫を作り、
白を色づけていった。
口に運べばひやりとした感触をもたらし、
一瞬で溶ける儚き氷。
おかげで、いつでも
涼を得ることができるようになった。
そして心は皆の気遣いのおかげで温かい。
暑い日とて、上手く向き合えば
良きものにもなるのだと知った。
エンジェルにも素晴らしき日々が訪れんことを。
これからも、祈りを込めて歌い続けたい。
天草とそなたのもとに幸福が絶えぬように。
この胸に溢れる限りのない愛を、
受け取ってほしい。